2026-09-06
神戸チャレンジ 約2000人の頂点はエメラルド/スティール ― 決勝までの3試合を追いました
9月6日、神戸国際展示場で「ディズニーロルカナ チャレンジ 2026 Autumn 神戸」が開かれました。関西エリアでは初開催で、公式によると約2000名が集まり、全9回戦を戦っています。
大型競技大会の新シーズンが、ここから始まります。
Top64は3分の1がアンバー/エメラルド
決勝ラウンドに進んだ64名の内訳です。
チャレンジ2026 Autumn 神戸 Top64のデッキ分布(全64名)
優勝したのは、7.8%しかいなかった色でした
優勝はみどり_K3064選手のエメラルド/スティール。Top64では5名(7.8%)の4番手で、最多のアンバー/エメラルド22名(34.4%)の4分の1以下です。予選成績も7勝2敗で、TOP8の中では下から2番目でした。
公式の戦略記事は、この色をこう説明しています。《アースラ – 騙し屋》で除去を捨てさせてから《ディアブロ – 忠実なる使い魔》を通す形で、「最多デッキであるアンバー/エメラルドによく効く」。狙いどおりの結果になった、と読めます。
選手本人が挙げた選択理由は「どのマッチアップも戦えるから」でした。
TOP8の顔ぶれ
・ハム選手 8勝1敗 アンバー/スティール
・hakumai選手 8勝1敗 アンバー/エメラルド ロイヤルドッグ
・マナベ選手 8勝1敗 ルビー/サファイア アイテムズ
・ちゃば選手 8勝1敗 エメラルド/スティール
・けちゃまる選手 8勝1敗 エメラルド/ルビー(ヘラクレスの帰還)
・カワウソ_K1415選手 8勝1敗 アンバー/スティール 歌ミッドレンジ
・ぷぅ選手 7勝2敗 アンバー/エメラルド ロイヤルドッグ
・みどり_K3064選手 7勝2敗 エメラルド/スティール(優勝)
8名のうち6名が8勝1敗という詰まった上位でした。色は6種類で、アンバー/エメラルドとアンバー/スティール、エメラルド/スティールが2名ずつです。
TOP8のデッキリスト
公式のTOP8プロフィールに各選手のデッキURLが載っていましたので、8名全員のリストをデッキ検索に取り込みました。カード名をたどって値段を見たり、自分のマイデッキへ写したりできます。
・【TOP4】hakumai選手 アンバー/エメラルド ロイヤルドッグ
・【TOP4】けちゃまる選手 エメラルド/ルビー ヘラクレスの帰還
・【TOP8】カワウソ_K1415選手 アンバー/スティール 歌ミッドレンジ
・【TOP8】ぷぅ選手 アンバー/エメラルド ロイヤルドッグ
8つのリストを並べて見えたことは、同じ色でも、中身は違いましたにまとめました。
準々決勝Cブロック カワウソ_K1415選手 vs hakumai選手
アンバー/スティール(歌ミッドレンジ) 対 アンバー/エメラルド(ロイヤルドッグ)。勝者はhakumai選手。
hakumai選手は《Under the Sea》を軸に置いた構築で、本人も事前に「《トランプ》で大量ドローと《UNDER THE SEA》を狙います」と語っていました。カワウソ_K1415選手は歌で相手のキャラクターを処理する側です。
序盤はカワウソ_K1415選手が理想に近い立ち上がりで、エンジェルから《風よ吹け》を歌ってキーダを処理します。その裏でhakumai選手は、キャラクターを並べながら《Under the Sea》の合唱条件を整えていました。
分岐点は《Under the Sea》が通ったところです。盤面が一気に流され、さらにエリノアが絡んで野獣やピートの動きも縛られます。カワウソ_K1415選手は《ホール・ニュー・ワールド》を2枚持っていましたが、撃つと相手にも大量の手札を渡してしまうため動けず、立て直しが遅れました。
最後はカワウソ_K1415選手が歌でエリノアを処理したものの盤面は返しきれず、残ったエリノアのクエストで20ロアに到達しています。
勝因は、《Under the Sea》に寄せた構築がこの対面にきれいに刺さったこと。実況でも「アンダー・ザ・シー4枚、キーダ4枚」と、この戦略にかなり寄せた構築だったと総括されていました。
準決勝Aブロック マナベ選手 vs けちゃまる選手
ルビー/サファイア(アイテムズ) 対 エメラルド/ルビー(ヘラクレスの帰還)。勝者はマナベ選手。
けちゃまる選手は《ヘラクレスの帰還》から大型の《レビアタン》を踏み倒す構築。選択理由も「ちゃぶ台返しが好きだから」でした。マナベ選手はアイテムを並べ、《タマトア》《ラッキーダイム》で一気にロアを伸ばす形です。
序盤、けちゃまる選手はディアブロを準備しますが、マナベ選手がインクランナーとベルで牽制。けちゃまる選手はディアブロ中心の計画から、プリンス・ジョンによる手札破壊へ切り替えます。
この試合で目を引いたのは、マナベ選手の《レビアタン》への警戒でした。クエストすればロアを取れる場面でも、相手がキャラクターを退場させて条件を満たす可能性を考えて、あえて動かない。その一方で、レビアタンが出る前提でアイスポーを先に捨て札へ送り、6コストのタマトアから回収できるように準備していました。数ターン先を見たプレイです。
けちゃまる選手はようやく《ヘラクレスの帰還》から《レビアタン》を成立させますが、マナベ選手は想定済み。アイテムによるリソース差を保ったままロアを伸ばし、《バジルの虫眼鏡》から《ラッキーダイム》を引き込んでタマトアのクエスト効果で無料設置、ここから一気に勝ち筋へ入りました。最終的にレビアタンも処理して、ベルなどのクエストで決着です。
勝因は相性そのものより、「レビアタンが出てくるターン」を常に想定して動いていたこと。実況でも、この対面はレビアタンが勝因に直結しにくいうえ、マナベ選手のケアが的確だったと評価されていました。
決勝 マナベ選手 vs みどり_K3064選手
ルビー/サファイア 対 エメラルド/スティール。優勝はみどり_K3064選手。
前回の日本一決定戦の最終戦と同じ組み合わせという決勝でした。マナベ選手は準決勝から続けてルビー/サファイア、みどり_K3064選手は使い込んできたエメラルド/スティールです。
序盤の主導権はマナベ選手にありました。それが動いたのが3ターン目付近です。優勝後のインタビューで、みどり_K3064選手自身が「序盤は先行されたものの、3ターン目付近にディアブロを引いたことが大きかった」と振り返っています。準決勝でもディアブロをトップして勝利につながったとのことでした。
公式の戦略記事が「アンバー/エメラルドによく効く」と書いていたカードが、決勝ではルビー/サファイア相手の主導権を動かした、という形になります。
分布と結果を並べて見ると
使用者が多い色と、勝った色は別でした。34.4%を占めたアンバー/エメラルドはTOP8に2名入りましたが、優勝したのは7.8%のエメラルド/スティールです。
公式の戦略記事は大会前に「決勝トーナメントではどこまでアンバー/エメラルドと対戦できるかが焦点」と書いていました。最多のデッキを狙う側が勝った大会だった、と読めます。
ただしTOP8の6名が8勝1敗で並んでいて、優勝者は7勝2敗です。紙一重の差であることも同時に見えます。
デッキリストは公開ぶんをデッキ検索に取り込みました。運営してくださった皆さん、配信してくださった皆さんに感謝します。
「Top64 メタゲームブレイクダウン」「TOP8プロフィール」(タカラトミー公式サイト、2026年9月6日)と、大会配信より
⚠️ 参加人数・回戦数・Top64の分布・TOP8の成績とデッキは、2026年9月6日公開の公式コラム2本にもとづいています。試合の内容は大会配信から書き起こしたもので、公式が文章にして発表したものではありません。各ターンの細かい数字までは追っていないため、流れと分岐点に絞っています。準決勝Bブロック(hakumai選手 vs みどり_K3064選手)はトーナメント上は行われていますが、配信で追えていないためこの記事では触れていません。選手名は公式のTOP8プロフィールの表記に合わせています(配信では「白米」「真鍋」「緑」と呼ばれる場面がありました)。



