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2026-09-27

新弾は「効果」より「体」― ハイぺリアシティ主体のエメラルド/スティール、AIと組んだ60枚

10月16日発売のハイぺリアシティ。発売前に公開されたカードで「新弾を主体にした強いデッキは組めるか」を、当サイトのAI(実績デッキ同士を何千試合も回す模擬戦)と一緒に試してみました。

姫ちゃん

候補を6つ組んで回し、残ったのがエメラルド/スティールのこの60枚です。新弾は28枚。結論を先に言うと、新弾の強さは派手な効果ではなく「コストに対して体が大きい」ことにありました。

デッキリスト(60枚)

1コスト: レディ - ゆったりゆっくり ×4(新弾)

2コスト: フラッシュ - 最速の職員 ×4(新弾)、ミニーマウス - 大忙しのがんばり屋さん ×4(新弾)、ハドソン - 熱心な読書家 ×4(新弾)、バズ・ライトイヤー - スペース・レンジャー ×4、背すじがゾクッ! ×4、昔ながらのこの営み ×4

3コスト: レキシントン - 小柄なやつ ×4(新弾)、アンジェラ - 夜の戦士 ×4(新弾)、ミッキーマウス - 蒸気船の操舵手 ×4、ピート - リングのレフェリー ×4、風よ吹け ×4、持つんだ熱い心 ×4

4コスト: 首なし騎士 - 恐ろしい怨霊 ×4(新弾)、イラ立ったシェフ - ムドカの店の料理人 ×4

キャラクター44枚、歌16枚。インクに置けないのは レディ・フラッシュ・ミニー・風よ吹け の16枚で、残り44枚は置けます。

柱は2枚 ― フラッシュとレディ

《フラッシュ - 最速の職員》(スティール、2コスト、3/2、ロア2、耐久+1)。能力は「キャラクターは<突進>を失い、<突進>を得られない」。

2コストで攻撃力3・ロア2・耐久1。同じ2コストの定番(1/3 ロア1 や 2/2 ロア1)と並べると、殴っても勝ち、クエストしても倍のロアが入り、1点の火力では死にません。序盤の盤面の取り合いで、これ1枚が一方的に有利を作ります。

姫ちゃん

AIの模擬戦で「この1枚を同じコストの普通のキャラクターに替える」と、デッキ全体の強さが目に見えて落ちました。試した新弾のカードの中で、寄与が飛び抜けて大きかったのがこの札です。

突進を消す能力は、ルビーやアンバーの突進持ちを使う相手には追加のおまけになります(自分の突進も消えるので、このデッキには突進持ちを入れていません)。

《レディ - ゆったりゆっくり》(エメラルド、1コスト、3/1、ロア1、魔除)。能力はありません。1コストで攻撃力3。1ターン目に置くと、相手の1〜2コストのキャラクターをほぼ一方的に倒せます。魔除で「選ぶ」除去にも当たりません。フラッシュに次いで寄与が大きかった札で、この2枚を4枚ずつ入れるのがこのデッキの出発点です。

姫ちゃん

マリガンでは、この2枚を残して他を引き直します。リストの枚数で計算すると、2ターン目までにフラッシュを1枚以上持っている確率は、先攻で約65%、後攻で約68%です(30万回の試行で確かめました。フラッシュとレディ以外を全部戻す前提なので、これが上限です)。

「昼は石像」の2枚 ― 手札を使い切る

《ハドソン - 熱心な読書家》(2コスト 2/4)と《レキシントン - 小柄なやつ》(3コスト 4/4 警戒)には、「昼は石像 あなたの手札が3枚以上あるなら、このキャラクターはレディしない」があります。

コストに対する体はどちらも大きめ(3コストの4/4警戒はこの弾の目玉のひとつ)ですが、手札を抱えたままだと次のターンに起きません。このデッキはコストの低いカードと歌ばかりなので、毎ターン手札を2枚以下まで使い切って終えるのが基本の回し方です。ハドソンの「1枚引いて1枚捨てる」も、手札を増やさずに質を上げる能力なので噛み合います。

彩葉

《アンジェラ - 夜の戦士》は、場にいる間ガーゴイルから「昼は石像」を消します。手札が溜まってしまったときの保険と、「影の力」(次の自分のターンの始めまで果敢+2・耐久+2)で殴りに行く体を守る役です。

残りの枠は、素直に強い体と4種の歌

《ミニーマウス - 大忙しのがんばり屋さん》(2コスト 1/2 ロア2、相手のターンに耐久+2)は、殴られにくいロア2のクエスト要員。《首なし騎士 - 恐ろしい怨霊》(4コスト 4/4 護衛)は、フラッシュやミニーを守る壁です。

新弾以外の枠は、エメラルド/スティールの実績デッキに入っている歌と、同じコストで体の大きいキャラクターを選びました。

《背すじがゾクッ!》は2コストで相手に1枚捨てさせる歌。《昔ながらのこの営み》と《ピート - リングのレフェリー》は相手のアクションを1ターン止め、全体除去や火力の歌を1ターン遅らせて、その間に殴り切ります。《風よ吹け》《持つんだ熱い心》は3コストの火力で、持つんだ熱い心は自分の場のキャラクターの数だけダメージなので、並べるこのデッキでは大きく入ります。

《バズ・ライトイヤー》(2コスト 3/3)、《ミッキーマウス - 蒸気船の操舵手》(3コスト 3/4)、《イラ立ったシェフ》(4コスト 5/5)は、能力のない、コストに対して体の大きいキャラクターです。

回し方

1〜2ターン目: レディ → フラッシュ(またはミニー・バズ)。相手の小さいキャラクターは殴って落とします。

3ターン目: レキシントンかピート。相手が歌の除去を構えていそうなら、ピートか営みで1ターン止めます。

4ターン目以降: 首なし騎士やシェフで壁を作りつつ、風よ吹け・持つんだ熱い心で相手の大きい体を落とします。歌は場のキャラクターで歌うので、インクは次のキャラクターに回せます。

手札は2枚以下で終える。ハドソン・レキシントンを起こすためです。溜まりそうなときはアンジェラ。

姫ちゃん

先攻のほうが明らかに得意です。後攻では、相手のドッグ(アンバー/エメラルドの低コスト展開)に先に並べられる展開が一番苦しく、レディとフラッシュで盤面を取り返せるかが勝負になります。

相性(AIの推定、5段階)

日本一決定戦2026に出た実績デッキを相手にした模擬戦の結果です。

アンバー/エメラルド(ドッグ): 有利 / アンバー/スティール(歌ミッドレンジ): 有利 / エメラルド/スティール(同型): 有利 / サファイア/ルビー(アイテム・ランプ): やや有利 / エメラルド/ルビー(コンボ): 有利 / アメジスト/サファイア(コントロール): 有利

彩葉

注意点を3つ。(1) AIによる推定で、体で殴るデッキは強めに、コンボやコントロールは弱めに出る癖があります。コンボ相手の「有利」は割り引いて読んでください。(2) この表の相手は、新弾を含まない実績リストです。相手も新弾を使い始めた場合は、次の節で試しました。(3) カードの情報は発売前の公開分で、発売時に変わる可能性があります。

相手も新弾を使い始めたら?

発売後は、相手も新弾を採ります。そこで、相手の実績デッキ57本のうち43本に、AIの模擬戦で「入れると強くなる」と確かめられた入れ替えを配って、同じ測定をやり直しました。

配ったのは3種類、どれも4枚です。アンバー/エメラルド(ドッグ)には1コストの《レディ - ゆったりゆっくり》。アンバー/スティールとエメラルド/スティールには2コストの《フラッシュ - 最速の職員》。サファイア/ルビーには3コストの《プリシラ - 最速の職員》です。

姫ちゃん

結果、このデッキの相性はほとんど変わりませんでした。ドッグ・アンバー/スティール・同型・コンボ・コントロールは「有利」のまま。サファイア/ルビーだけが「やや有利」から「五分五分」に一段下がりました。200回の模擬大会でも、いちばん多く勝ち上がったのはこのデッキのままです。

念のため、同じ形を新弾なしの旧カードだけで組んだデッキも大会に混ぜました。こちらは63人中の真ん中あたりまで下がります。差を作っているのは「低コストを並べる」という形ではなく、新弾の札そのもの、とくにフラッシュとレディの2枚です。

姫ちゃん

既存のデッキで一番伸びたのは、アンバー/スティールでした。1コストの《シンデレラ - 舞踏会の花形》4枚を、2コストの《フラッシュ》に替えるだけで、模擬大会の優勝回数が型として最多になります。歌で盤面をさばくデッキに、序盤を一方的に取れる2コストが入った形です。いま組んでいる方は、まずこの4枚から試す価値があります。

逆に一番苦しくなったのが、サファイア/ルビー(アイテム・ランプ)です。フラッシュもレディも色が合わず、相手の体だけが大きくなるので、インクが伸びる前に押し切られます。

彩葉

答えは《プリシラ - 最速の職員》(サファイア、3コスト、0/4、ロア2)でした。エグザートで場に出ますが、クエストするたびにデッキの上から2枚を見て、1枚を手札に、もう1枚をエグザートかつ裏向きでインクウェルに置きます。引きながらインクが増えるので、ランプの動きそのものです。同じ枠に能力のない3コストを入れると逆に弱くなったので、効いているのは体ではなく能力のほう。プリシラを配ったあとの模擬大会では、サファイア/ルビーは元の位置まで戻りました。

この節の注意点。相手に配ったのは1つの型につき1種類4枚だけで、相手が新弾を主体に組み直した場合は含んでいません。

試したけれど入らなかった新弾のカード

同じ色で、効果が面白そうなカードも一通り差し込んで回しました。

《シア・カーン - 虎視眈々の実力者》(4コスト 4/3、相手に捨てさせるかインク・ドロップ)は、手札を持たないアグロ相手には空振りが多く、同じコストの体のほうが上でした。ランプやコンボが多い場なら候補です。《フロットサム》(3コスト 4/2 回避)と《マックス・グーフ - カラオケ・スター》(3コスト 1/3、歌を捨てて2枚引く)は、このデッキでは体の細さが響き、素の3/4のほうが強く出ました。《アンジェラ - 夜の戦士》は「無くても回る」寄りでしたが、石像2種の保険として残しています。

姫ちゃん

つまりこの弾は、少なくとも発売直後の環境では、効果を読み込むより「1コスト3/1」「2コスト3/2ロア2耐久1」「3コスト4/4警戒」「4コスト4/4護衛」という体の数字をそのまま並べるのが強い、というのがAIの答えでした。派手なコンボが見つかったら、また別の記事で。

⚠️ デッキと相性は、当サイトのAI(ロルカナの対戦シミュレータ)が日本一決定戦2026の参加者のデッキリストを相手に回した模擬戦に基づく推定です。「相手も新弾を使い始めたら」の節は、その実績デッキのうち43本に、模擬戦で効果を確かめた入れ替え(1つの型につき1種類4枚)を配った環境での結果です。カードの数値と効果は2026年9月27日時点で公開されていた発売前の情報で、発売時に変わる可能性があります。相性は5段階の判定のみ掲載し、AIの癖(殴るデッキが強めに、コンボ・コントロールが弱めに出る)を踏まえて読んでください。