education · Class 03 · 約16分
β版 ― Lore Guide Institute の Localization 担当として作った日本語訳で、Institute 側の確認を経た正式版ではありません。原文と食い違うところがあれば、原典(英語)が正です。
Education クラス03 体験プレイを始める
原典: Lore Guide Institute, Education Class 03 “Starting a Learn-to-Play Game” https://institute.lorcanajudges.com/learn/education-03-starting-a-learn-to-play-game/ この日本語版は Lore Guide Institute のコンテンツをもとにしています。 所要時間の目安: 約16分 / シナリオ演習(クラス小テストはありません)
対象: 学ぶ人と会うところまで済み、卓についてからの最初の5分が必要になったロアガイド。先に Education クラス02 を読むことを勧めます。
先に読むことを勧めるクラス: ルール クラス02「ターンの構造、ステップとフェイズ」/ルール クラス05「領域、状態、インクウェル」/Education クラス02「新しいプレイヤーと会い、その日の目標を決める」
訳注: 原題の “learn-to-play game” は、学びながら遊ぶ最初の一局のことです。この訳では「体験プレイ」としています。
このクラスで身につくこと
- 入り口を運べる ―― ゲームの目的、使う卓の場所、キャラクター1体、インクの行動1回、キャラクター1体をプレイするところまで
- **新しい考え方を、そのつど学ぶ人の動作に結びつける。**カードやルールを「ひととおり案内する」のではなく
- 最初の数ターンで、まだ出したくないルールが出てこないようにデッキと卓を準備する
- 学ぶ人の合意のうえで、情報を開いた手助けを申し出て、それがいつ終わるかを言う
- 次の行動が変わる質問には答え、それ以外は軽んじずに置き場所を決める
学ぶ人があなたの向かいに座り、ゲームは2人の前にあります。最初の1枚が動く前に、ゲーム全体を説明してもらう必要はありません。何かをするのに足りるだけがあればよく、そのあとは実際にやってみる必要があります。
このクラスは、最初の1文から、手助けつきのプレイが始まる瞬間までの、ひとつの入り口です。その前の会話は Education クラス02 が、そのあとのターンは Education クラス04 が扱います。
01 学ぶ人が来る前に
**最初の数ターンで、まだ出したくないルールが出てこないようにデッキを準備します。**そして、話しながら判断しなくて済むように卓を準備します。
- コストの分かりやすい、込み入っていないキャラクターで教材デッキを組む。毎ターンインクを作れるだけのインク可能なカードを入れ、歌・アイテム・ロケーション・代替コストは後回しにする
- **最初の説明に使うキャラクターを1体決めておく。**そして、そのカードに説明の要るテキストが無いことを確かめる
- ロア・トラッカーを、2人とも見える場所に置く
- ダメージ・カウンターは、手の届くところに、ただし学ぶ人の当面の作業の外に置く
- デッキ・手札・インクウェル・場・捨て札が、それぞれ別物だと分かる広さを空ける
- カードのテキストを、自分で読みたいか、一緒に読みたいか、読み上げてほしいかを聞く
Disney Lorcana Gateway はまさにこのために作られていて、限られた範囲の考え方を先に出し、あとのパックで足していく構成になっています。このカリキュラムが好んで使う手本ではありますが、必須でもなければルールの典拠でもありません。学ぶ人が決められた順序で土台に出会えるなら、適正で、その場に合った教材なら何でもかまいません。
押さえどころ(訳者のまとめ): 最初の数ターンで出てくるものは、卓の準備の段階で決まっている。
02 入り口を、ひとつずつ
下の例では、**《ミニーマウス – いつだってお上品》**を使います。コスト1、カードテキストなしで、シナリオ ES-02 が使うキャラクターです。同じようなキャラクターなら何でもかまいません。大事なのは順番です ―― ゲームの目的 → 卓 → カード1枚 → インク → 支払い → キャラクターが場に出る。
ゲームの目的から。トラッカーを指しながら
「先に20ロアに届いたほうが勝ちです。いまどのくらい近いかは、このトラッカーで見えます。キャラクターはクエストするとロアを増やしてくれますし、チャレンジで相手のキャラクターとやり合うこともできます。」
ロアが20以上のプレイヤーが勝ち〔1〕、クエストもチャレンジも、ターンのメインフェイズにできる行動のうちです。〔2〕**トラッカーを指し、それから《ミニーマウス》のロア値を指してください。**このつながりが、カードの残りの部分に存在理由を与えます。
**シャッフル、デッキ構築、6つのインク、全部のカードタイプ、ターンの全手順 ―― どれで始めてもいけません。**いまの学ぶ人にとって、どれもまだ目的を持っていないからです。
つぎに、使う場所を一巡。指しながら
デッキ、手札、インクウェル、場、捨て札は、このゲームの領域のうちの5つです。〔3〕学ぶ人にこれが必要なのは、触るカードが必ずこのどれかに行くからです。
「デッキはここ。選べるカードは手札にあります。インクにしたカードはここへ。出したキャラクターは自分の前に並べます。使い終わったアクションと、退場したカードは捨て札に置きます。」
**バッグは、学ぶ人が管理する山ではなく、ルールの仕組みです。**ですから、本物の誘発能力が出てきて役に立つようになるまで待ちます。
つぎに、カード1枚。しかも、いま使う数字だけ
カードのインク・コストは、それをプレイするのに何を支払うかを決める値です。〔4〕《ミニーマウス》なら**角の「1」**で、**それ以外はまだ要りません。**攻撃力と意志力はチャレンジが起きたときに、ロア値はクエストしたときに効いてきます。
学ぶ人が数字をひとつずつ順に指していったら、最初に指したものにうなずくのではなく、コストがどれかをはっきり言ってください。このカードはコストも攻撃力も1で、偶然の一致であり、しかも紛らわしい一致です。
クラス演習 · ES-02「最初のキャラクターを出す」第2場面(全6場面)
学ぶ人のメインフェイズです。《ミッキーマウス – 蒸気船の操舵手》を通常のインクの行動ですでにインクウェルに置いていて、そのインクはレディです。《ミニーマウス – いつだってお上品》はまだ手札にあります。コストを変える効果はありません。
《ミニーマウス - いつだってお上品》 コスト 1
キャラクター ・ ストーリーボーン ・ ヒーロー
インクウェル・シンボル あり
能力なし
攻撃力 1 / 意志力 3 / ロア 1
インクウェル: レディのインク 1
手札: 《ミニーマウス - いつだってお上品》
「《ミニーマウス》を出せるかどうかは、どの数字で分かるんですか?」
その方は、コスト、攻撃力、意志力、ロア値を順に指していきます。
あなたは何を言い、何をしますか。
口に出すか書き出すかしてから、次の行動を選んでください。
- A 支払わせる前に、全部の数字を説明する
- B 攻撃力も1なので、攻撃力から始める
- C コストの「1」を指して、レディのインクで支払ってもらう
訳注: この演習はサインインすると原文サイトで取り組めます。**正解の発表は原文側にあるため、ここには載せていません。**上の 02節(「いま使う数字だけ」)と、下の「支払う」の節が判断の材料になります。
つぎにインク。もう手札にあるカードで
「たいていのカードにはインクのコストがかかります。自分のターンに1回だけ、このマークが付いたカードを1枚選んで、私に見せてから、インクウェルに置けます。それがカードの支払いに使うインクになります。」
学ぶ人自身に、インクウェル・シンボルを指してもらい、選んだカードを公開してもらい、インクウェルに置いてもらいます。カードはレディの状態でインクウェルに入ります。〔5,6,7〕この行動は通常、アクティブ・プレイヤーのターン中に1回です。〔8〕インクの行動をもう1回増やす効果や、別の方法でカードをインクウェルに置く効果は、それを作るカードが出てくるまで待ちます。
つぎに、コストを支払う
「《ミニーマウス》はコスト1です。レディのインクを1枚、横向きにして支払って、そのまま場に出してください。」
カードのコストに含まれるインクは、その枚数のレディのインク・カードをエグザートして支払います。〔9〕ですから、エグザートするのも、キャラクターを置くのも、学ぶ人自身にやってもらってください。指し、声をかけ、必要なら自分の側の卓でやって見せます。
学ぶ人のカードを代わりに動かすほうが速いのですが、それは、この入り口が存在する理由そのものである「練習」を奪います。
最後に、「まだできないこと」を1文で
「キャラクターは、ふつうは自分のターンの始めから場にいないと、クエストもチャレンジも、コストを払うためのエグザートもできません。それまでを“塗りたて”と言います。」
自分のターン中に場に出たキャラクターは塗りたてで、通常はクエスト・チャレンジ・エグザートができません。〔10〕例外は、それを作るカードが出てくるまで待ちます。
ここまでで学ぶ人は、このゲームの残り全部が乗っている一連の流れを、実際にやりました ―― インクにできるカードを選ぶ → インクを作る → コストを支払う → キャラクターを出す。
03 説明をやめるとき
やめるのは、学ぶ人が次のことをできるようになったときであって、話している題目を説明し終えたときではありません。
あなたがしているのは、「正しいルールが、いつ役に立つようになるか」を選ぶことです。後回しにした1文は、後で出すときにも変わらず正しいのです。
手助けつきのプレイを始める前に、6つ確かめます。
- ロア・トラッカーを指して、勝ち方を言える
- 手札からインクにできるカードを見つけられる
- インクの行動を、自分でやった
- レディのインクを、素直なカードのコストに合わせられる
- キャラクターを1体出し、それがまだ動けない理由を言える
- 情報を開いた手助けについて、説明し、受け入れてもらっている
これが揃ったら、そう言ってください。「ここまでで始められます。新しくできることが出てきたら、そのたびに説明します。」
手順を暗記するまで待たないでください。最初の手助けつきのターンこそがそれが身につく場であり、そこは Education クラス04 の主題です。
「分かりましたか?」ではなく、「やって見せてください」と頼んでください。「インクウェルに置けるカードはどれか、見せてください。そのあと、いま払えるカードも見せてください」なら、こちらが次に動ける答えが返ってきます。「分かりましたか?」で返ってくるのは、**「はい」**だけです。
押さえどころ(訳者のまとめ): 理解を「聞いて」確かめない。「やってもらって」確かめる。
04 情報を開いた手助けを申し出る
手札が見えていると、最初の数ターンは教えやすくなります。学ぶ人の本当の選択肢について話せますし、長い沈黙になる前に、詰まっていることに気づけます。
先に聞いてください。
「この練習の間は、手札を見せたままにしませんか?そうすれば、いま本当に選べるものを一緒に見られます。私も見せます。ふつうの対戦に移るときは、お互い伏せましょう。」
これはふつうのプレイのルールではなく、Institute の教え方です。学ぶ人は断ってかまいません。
**手札が見えているなら、見えたものを勝つために使ってはいけません。**そして、この手助けがいつ終わるのかを言ってください。次の一局がまた教えるためのゲームなのか、ふつうの対戦なのかが、学ぶ人に分かるようにするためです。
05 途中で飛んでくる質問
興味を持った学ぶ人は、あなたが入り口の3文目にいるあたりで、デッキ構築、インクの色、カードタイプ、レアリティ、公式の大会について聞いてきます。その質問は歓迎すべきもので、しかも全部にいま答える必要はありません。
判定はひとつです。
その答えは、この先1分の間に学ぶ人が「適正に」または「役に立つ形で」できることを変えるか。
変えるなら、いま答えます。変えないなら、受け止め、置き場所を決め、行動に戻ります。
学ぶ人:「このインクの6色は何が違うんですか?」 ロアガイド:「デッキを組むときに効いてくる話で、あとで必ず戻ります。いまこのインクで《ミニーマウス》を払うところには関係しません。手札で、インクにできるのはどれでしょう?」
**その話題が重要でないと言ってはいけません。**それこそが、その人がここに来た理由かもしれないからです。戻るという約束は、自然な切れ目か、終わりに必ず果たしてください。
たいていの入り口で出てくるものが、あと2つあります。
カードの数字と記号の意味を全部聞かれたら、使う順に渡します。「この数字がコストで、いま必要なのはこれです。このマークは、そのカードをインクにできるかどうかを表します。残りの2つの数字は、このキャラクターがクエストやチャレンジをするときに使います。」
カードに触らないまま「たぶん分かりました」と言われたら、質問ではなく頼みごとを返します。「インクウェルに置けるカードを見せてください。」
06 シナリオに取り組む
ES-02「最初のキャラクターを出す」は、この入り口を《ミニーマウス – いつだってお上品》で通します。学ぶ人がコストを見つけ、インクを作り、支払い、なぜまだクエストできないのかを理解するのを助け、どこまで説明したら先へ進んでよいかを決めます。
07 出典と、さらに学ぶための資料
- Disney Lorcana: How to Play ―― ゲームの準備と行動を、プレイヤー向けの短い単元に分けたもの
- Disney Lorcana Gateway、そのルールブック、そのガイドブック ―― 段階を追って仕組みを出していく、公式の「遊びながら覚える」順序
- Cognitive-Load Theory: Methods to Manage Working Memory Load in the Learning of Complex Tasks(認知負荷理論 ―― 複雑な課題の学習でワーキングメモリの負荷を扱う方法)―― 余分な情報を減らし、説明を実際の動作に結びつけることの学習科学的な裏づけ。間接的な証拠であって、ディズニー・ロルカナについての指針ではありません
次は Education クラス04。はじめての一局を導きます ―― 判断を学ぶ人の手に残す声かけ、最初のチャレンジ、そして最初の間違いです。
出典の番号について
訳注: 本文中の〔1〕〜〔10〕は、原文の上付き番号をそのまま残したものです。番号は振り直していません。 内容から、いずれも総合ルールの各節(勝利条件、メインフェイズの行動、領域、インク・コスト、インクの行動、支払い、塗りたて)を指していると読めますが、節番号までは確認できていません(要確認)。 なお、日本語版の総合ルールでは対応するルールは次のとおりです ―― ロア20以上で勝利 1.11.3 / 塗りたて 3.2.2.1・5.1.1.11 / インクにできるのはインクウェル・シンボルを持つカードのみ 4.2.1.1。
用語について(訳者から)
| 英語 | この訳 | 備考 |
|---|---|---|
| learn-to-play game | 体験プレイ | 学びながら遊ぶ最初の一局 |
| learner | 学ぶ人 | 「初心者」は使わない |
| zone | 領域 | デッキ/手札/インクウェル/場/捨て札 |
| play area | 場 | |
| discard pile | 捨て札 | |
| The Bag | バッグ | 総合ルール 7.7 |
| ink cost | インク・コスト | |
| inkable card | インクウェル・シンボルを持つカード | 総合ルール 4.2.1.1 |
| ink action | インクの行動(ターン行動のひとつ) | 総合ルール 4章 |
| drying | 塗りたて | 総合ルール 5.1.1.11。「乾いていない」と直訳しない |
| Strength / Willpower / Lore | 攻撃力/意志力/ロア | |
| lore tracker | ロア・トラッカー | 日本語版での正式な呼び方は未確認(要確認) |
| damage counter | ダメージ・カウンター | |
| alternate cost | 代替コスト | |
| Songs / Items / Locations | 歌/アイテム/ロケーション |
この日本語版は Lore Guide Institute のコンテンツをもとにしています。原典: このクラスの英語版。日本語化はロルカナギルドによるもので、誤りがあればこちらの責任です。